空梅雨で不安になるのは人間だけじゃない…?
今年は梅雨に入ってから雨の日が少ない気がします。梅雨の雨、続く台風の雨に飲料水を頼っている沖縄は、この時期しっかり雨が降ってくれないとダムの貯水量が不安になってくるのです。
沖縄本島の水は、やんばるのダムから多くの地域に水が供給されています。でも離島だとそうはいかないもの。それぞれの島でそれぞれの工夫を行ってきました。
平安座島では、給水設備が整う以前は、雨水が浸透したあと「カー」と呼ばれる湧き水からの水に全てを頼っていたそうです。当然、雨の少ない年には水不足になりました。
梅雨が過ぎ、台風シーズンになってもまとまった雨が降らず、いよいよこれは神頼み・・・となると神人が集まり、雨乞いの儀式が行われていたそうです。
その時に使われていたのが「山羊の血」。それを神様に捧げて雨が降るのをお願いしたということです。
島の行事で集まった時に、とある大先輩が「自分が子供の頃、おっかあ(母親)に連れられて雨乞いの儀式に出た記憶がなんとなくあるなあ」という方がいました。当時の様子を全て覚えているわけではないそうですが、やはり山羊の血を使っていたそうです。
当時の空梅雨は、人間だけでなく山羊にとっても命のかかった一大事だったのだろうな…と思います。
今は島に給水設備が整ったので雨乞いはもう行われなくなったそうですが、それでも水は限りある資源。人間はまだ不安になりますよね。
