大宜味村でもビーグ(イグサ)の風景に出会った!

大宜味村

沖縄では畳に使われるイグサのことをビーグといいます。有名な産地は、東海岸のうるま市与那城照間。夏になると田んぼに青々としたビーグが生え、収穫されたあとには道端の柵などに干されている風景を目にします。

他拠点生活のひとつ、平安座島に行く時には照間を通ることも多く、ビーグの景色は見慣れていたのですが、先日、大宜味村喜如嘉の集落を散歩中に、編まれた畳表を干している家がありました。

実は、その数十メートル手前に、一か所だけビーグの田んぼを見つけていたので「喜如嘉でもビーグやっている人がいるんだ!」と驚いていたところ。

ちょうど夕暮れ時干した畳表を取り込んでいる方がいたので、つい話しかけてしまいました。

この方は、喜如嘉で畳表を編む工程だけをされているとのこと。以前は生産もされていたそうですが、なぜか立ち枯れしてしまい、それ以降は生産はしなくなったのだそうです。

どこからビーグの仕入れをしているのか伺ったところ、「いろんなところから」との答えが。確かに今は県内でも生産者はどんどん減って、いろいろなところから仕入れしないと材料が無いのかもしれません。

かつては大宜味のお隣、国頭村の半地にもビーグの田んぼが並んでいました。現在の半地の生産者は1軒のみ。そこからも仕入れしているそうです。

畳表を編む機械
反らないようにまっすぐにして重しをして保存するとのこと

沖縄のビーグって、とても太くてしっかりしているので畳やむしろにすると感触がなんとも良いんですよね~。柔らかく、でもしっかりしている。あの畳の香りをかぎながら夏に昼寝すると気持ち良くてたまりません。

現在は高級品の琉球ビーグ。残したい沖縄の財産だと思っていますが生産者にとっては重労働の上、後継者がいないそう。田んぼだったところが宅地に変わってしまうのは残念なことですが、仕方のないことなのでしょうか。

私も一枚だけ、沖縄のビーグで作ったむしろを持っています。照間の生産者の方から買ったものですが、義母が若い頃は、与那城あたりでは照間の方がむしろを売り歩いていたそうですよ。

喜如嘉で干されていた畳表はどこの家にいくのでしょう。ずっと使ってもらえたらいいなーと思いながら青く美しい畳表をみつめていました。